you-さんの日記に反応

 といっても、二週間も前のにだけど。


 大学の前金返還問題について書かれていたのだけど、最近は返還を認めるのがスタンダードになりつつあるみたいだったから、認めないのは珍しいなと思い、検索してみると、何やらからくりがあった模様。


前納金返還訴訟:元受験生の逆転敗訴確定 AO入試(MSNニュース)

(前略)「AO(アドミッション・オフィス)入試」を受けて早稲田大に合格した後、入学を辞退した元受験生2人が、入学金や授業料などの前納金返還を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(古田佑紀裁判長)は20日、元受験生の上告を退ける決定を出した。
(中略)東京高裁判決は(05年2月)は「受験した学部を第1志望とすることが早大のAO入試の出願資格で、(授業料を含めて)前納金の返還請求は許されない」と判断した。

 一方で

 また、第2小法廷は同日、1、2審で一般入試における入学辞退者への授業料返還を命じられた上智大の上告を棄却する決定を出した。

 とのことで、やはり基本は返還を認め、AOなどの特殊な条件*1付きのものに関しては個別具体的に判断という風になっていくようだ。これは妥当といえば妥当のような気がする。


 大学全入時代において、どのようにして生き残っていくかということについて、you-さんが少し述べておられたけれど、「就職」にプラスして「資格」というのもキーワードになるのではないかと思う。「資格」も就職のため、と考えれば就職というキーワードに包含されることになるのかもしれないけれど、とはいえ、この「資格」というキーワードにおいて有利とされるのが医療(福祉?)系で、ちょっと前までは学部名にやたらと「国際〜」とか「情報〜」とかついた新しい大学・学部が誕生していたみたいだけど、最近はそれが「福祉〜」に変わった感がある。とはいえ、少子高齢化社会では確実に必要とあれる分野だから、ある意味では妥当と言えば妥当なのだけど。


 問題はこの風潮で割を食ってしまう学部にあって、ここ数年の受験者数(入学者数?)でこの影響が顕著に表れているのが工学部だ。これはある意味仕方がないような気がする。コンクリートを固めて壊す人*2もいれば、ゆで卵を高速回転させて宙に浮かせている人もいる工学部の人達を一定の資格試験でどうこういうのはまず持って無理だろうから、仕方ないといえば仕方ない。


 とはいえ、仕方ない仕方ない言っていても、それこそ仕方ないので、教育内容が一定基準に達していればその大学(の工学部)に認定証というか、ライセンスみたいなものを付与しましょうといったプログラムが始まっているそうだ。申し訳ないことに名前の方を忘れてしまったのだが、こういった試みは面白いと思う。


 とはいえ、「この人は○○という資格をもっています」といったものではなく「この人は○○というライセンスを取った大学を卒業しています」といった感じのアピールになるから、やはり、就職に対する即戦力とは成り得ないような気もする。


 とか、工学に関しては完全に門外漢の私が語ってみたが、実際どんなもんなんでしょうね。ちょっと知りたい気もします。

*1:第一志望とする

*2:確か、森博嗣さん