気になるもの、その2

 Cyber-shotのT9が割とよさげな感じで気になっています。レンズがずずーっと出てくるタイプのコンデジはあまり好きでないのでもとよりTシリーズを狙っていたのですが、T33はフラッシュ到達距離がテレ側で1.5mしかないという脅威の弱さを誇り、ボツ。
 フラッシュなどが改善され、最薄部で1cmを切るという凶悪な薄さとなったT7はデザインは秀逸で「持つ喜び」というのを与えてくれそうな機種ではあるけれど、その薄さ故ホールドしにくく、またパナのFXシリーズのような手ぶれ補正機能もないため、手ぶれががおきやすいという弱点を持ち、更にバッテリーまで薄型なためメーカー公称で75分ほどしか持たないというスタミナの無さもどうかと思われた。さらには薄くするため、メニュー操作を右手でなく左側でしなくてはならない点も他の機種に比べた時の減点材料といえる。
 それではT7のカメラ性能そのままに本体の厚さを増し、ホールド感をアップし、スタミナも向上させ、さらにメニュー操作も右側に移行させたT5はどうかというと、これはあまりにあまりなデザインでペケ。これならまだT7の方が良い。

 スタミナは充電器を持ち歩くか予備バッテリで対応、手ぶれはしっかり構える+セルフタイマー*1か、あるいはボ撮ルンです他、三脚の携帯すら辞さずT7で行こうか、3万切ったらゴーサインかと思っていたところ、T9が発表されて、様子見に転じた。
 T9はTシリーズ待望の手ぶれ補正機能付きの機種で、デザイン自体もそう悪くない。そもそもTシリーズ自体が折り曲げ式レンズ*2を利用しているため、レンズ自体が暗く(入ってくる光量が少なめで)、そのため、フラッシュを使わない室内での撮影などではシャッタースピードが遅くなりがちで、ぶれやすい傾向にあるので、この機能はまさに渡りに船である。
 同様に、レンズが暗い分、夜景の撮影などでは感度を上げないと厳しい部分もあるので、ISO640まで対応したのもそこそこ嬉しかったりする。ただここのサンプルを見ると、β版とはいえ高感度がダメダメな感じなのであまり期待しすぎるのもアレかもしれない。ただ、仮にそうであったとしてもT9は現行では唯一のTシリーズの手ぶれ補正機能付きの機種であるため、他のモデルに比べて図抜けているのは確かだ。

 ネックは価格で、発売前の予約の段階であるためか、最安価格がようやく4万を切るくらいという高めな水準にある。ただ、メーカーの予想実売価格が同等であったT5*3が発売後2ヶ月待たずして3万を切っているので、このモデルもその程度まで下がる可能性は高いのではないかと思っている。そして、その程度の価格まで下げることが出来れば、現在は大きく水を空けられているパナのFXシリーズの有力な対抗馬になりうると思うのだが。
 発売日は11月18日とのことなので、当日に手に入れた人達のレビューを読むのを楽しみにしていようと思う。

*1:シャッターボタンを押した際の揺れでぶれることが良くあるらしい。ちょっと役立つ裏テクその1

*2:ずずーっとレンズが出てこないタイプのレンズ

*3:T9は47000円程度、T5は45000円程度