何故、勉強するのか

 「だって、別に数学とか使わないし、世界史も不必要でしょ?」なんて言われたらどうするか。


 森博嗣ならば「無駄なことをするのが人間だよ」というところだろう。すぐに思いつく回答としては「それはそれが教養、あるいは常識で知らないと恥をかくかもしれないからだよ」くらいだろうか。少し意地の悪い答え方をするなら「じゃあ、君は自分の人生に何が必要で何が不必要か全部わかってるんだね? ところでこの会話は必要なのかい?」くらい言うかもしれない。


 一番簡単なのは「大学入試にでるから」だろう。「でも、僕は法律が勉強したいんであって、その為には数学も世界史も不要です」とか言われても、「法律を勉強するためには大学に入る必要がある。大学にはいるためには入試科目の勉強が必要だ。だから、法律を学ぶためには入試科目の勉強が必要だ」と三段論法の基礎で返せる*1


 じゃあ、お前はどう思うんだ、と聞かれたら、僕はやっぱり不必要だと思われても勉強することを勧めたい。他にやるべきことがあるなら別だけどね。プロ野球目指す子に微積をやれとは言わないよ。でも、特にやるべきこともないけど、勉強もしたくないってのだったら、勉強をするように言わなくちゃと思う。それは少なくとも現代日本においては「入試科目の勉強をする」というのがもっとも無難と言っていい道筋だろうからだ。
 それに、先に述べていたことように、あることが本当に必要か不必要かなんて僕らにはわかりっこない。進んでいく道筋が多岐にわたる高校生ならなおさらだ。だから、僕は出来ることならいろいろと学んでおくことを勧めたい。歳をとってからやろうとするとずっとずっと苦労するのだから……と経営数学入門を勉強しながら言ってみる。つーか、数学わかんねぇよ。

*1:もちろん、「大学に入らなければ法律の勉強は出来ない」という前提が成立すればの話だけども