おじさんには眩しすぎる

 先日サークルで行われた読書会で、下級生の女の子の作品が俎上にのせられたのだけど、その場では結構厳しい意見が出ていた。とはいえ、その意見も僕が読んで感じたところを突いたものだったし、けして的はずれなものではなかったのだけど、それでもやはり厳しかった。中には「この作品はファミレスのハンバーグみたいな感じがする。確かに口当たりは良いし、そこそこ美味しいんだけど「どこかで食べた味」なんだよ。だから、もっとこの店の味というか、作者のカラーを出した方が良いんじゃないかと思う。今のように小さくまとまってるものよりは、どこか突き抜けてるものの方が僕は好きだ」などと自作も顧みず語り始めるものもいた*1


 しかし、そういう厳しい意見を受け止めながら、それでもきらきらした目で自作への思いを語る姿に感心してしまった。「次はどうしようかなぁ、こうしようかなぁ」とか本当に楽しそうに言ってるの。その姿がね、もうおじさんには眩しすぎて眩しすぎて。あぁ、自分にもあんな時期があったんだろうなぁとかそう思うと何だか切なくなってしまいますな。出てくる登場人物の髪が赤かったり青かったり、古の神様とよく似た名前の主人公(?)がそのうち、「僕が、新世界の神になる」とか言い出しそうだったりと、内容はもう少し練った方が良いと思ったりもするが、あれだけの熱意で作られた作品である、次回も是非読んでみたいと思った。


 やだただ、読み切りが基本の部誌において珍しく連載なので、卒業までに終わらせてくれるかがちょっと心配だったりもします(苦笑)

*1:恥ずかしい男である。因みに私のことである