呪われたサークル誌

 先日の火曜日、サークル誌の〆切に追われていたときのこと、何とか書き上げたものをプリンタで出力しようとしたが、これがうまくいかない。プリンタは動くし、印字されては出てくるものの酷くかすれていて、とてもじゃないけど提出できる代物じゃない。最近使ってないし、と思い、プリンタのユーティリティを起動して、ヘッドクリーニングやヘッドリフレッシュを数度試すも駄目。多少改善するにはしたのだが、まだまだ酷いものだった。そうこうしているうちにインクが切れたので、近所のお店で購入、交換。これで良くなるかなぁと思ったが、やはり駄目。どうやらヘッドが逝かれてるらしい。
 とりあえず、ヘッドを取り外してみてびっくり。インクが激しくこびりついている。これを綿棒やティッシュでもって何とか取り除き、よっしゃよっしゃと印刷すると、見事にくっきりはっきり印刷される。黒は。……どうやら、ヘッドを掃除した時に、カラー部分にまずいことをしてしまったらしく、黄色が出るはずのところで黄土色が出ちゃってたり、赤と青は黒だったりと、悲惨な状況になってしまっている。お約束通り、ヘッドリフレッシュを数度にわたって行うも、状態は改善せず逆にカラーインクが無くなってしまう始末。どうやら、自分でとどめを刺してしまったようだ。
 サークル誌自体はモノクロ出力で良いから良いのだけど、いざカラー印刷が必要になった時に使えないと困るので、次の日電機屋に行くことに。


 次の日、電機屋で「プリンタのヘッドを取り寄せたいんですけど」と言うと、「ヘッドの交換は修理扱いとなりますので、本体をこちらに持ってきて頂かないといけません。その後、メーカーの方で修理して返却という形になります」とのこと。いや、冷静に書いてるが、そんな馬鹿なといった感じである。ヘッドの取り外しに本体の分解が必要なエプソン製のプリンタならともかく、簡単にガチャガチャはずせるキヤノン製プリンタのヘッド交換が何故、持ち込み修理になるのかと。大体、楽天やキャノンでもプリンタヘッドの通販してたぞと。ポイントがあったからわざわざ電機屋に行ったのにー、と軽く怒りながら帰宅。
 とはいえ、ヘッドを交換しなくちゃいけないのは確かなわけで。仕方ない、楽天で注文するかと思いつつ、ふと思いついた検索ワードでググって見た。「プリンタ ヘッド お湯」すると……おぉ、意外に出る出る。駄目になったプリンタを元に戻すべく、果敢なチャレンジをした多くな猛者達を僕は発見した。中にはエプソン製プリンタを自ら分解してヘッドを取り出したテクニシャンや、注射器を使ってインクのつまりを解消したらしい、むしろ注射器の入手経路を訊きたいような人や、はたまたアルコール、お湯など、ヘッド洗浄のための最適な液体を試行錯誤しながら求めてる求道者もいた。


 でだ、どうせ4000円もするヘッドを買う覚悟を決めたのだから、注文前に駄目もとでやってみようかと思いチャレンジすることにした。
 使ったのは40℃程度のお湯と、綺麗な手桶。後は普通のティッシュペーパー。やることは単純。基盤部分にお湯が付かないように、ヘッドのインク噴出口をお湯に浸し、中で固まったりしているインクが溶け出てくるのを待つだけ。因みに僕は20分ワンセットで、これを3回繰り返しました。
 後はお湯から取り出し、そこここについた水滴を基盤に注意しながら優しくティッシュで拭き取るだけ。試しにノズルチェックのパターンを印刷してみると、かすれがないのはもちろんのこと、色もきっちり出ました。これで4000円もうけたぜ! 良かった、良かった。*1


 何とかヘッドをなおした後、ふと思った。前回は〆切間際にパソコンが壊れてかなり慌てたのだが、今回はプリンタが壊れかけた。もしかして、うちのサークルのサークル誌は呪われているのではないかと。でもまぁ、よくよく考えたら他の人のマシンは全然壊れていないわけで、呪われてるのはサークル誌ではなくむしろ僕でないかと思われるのでした。*2


 余談だが、今回のサークル誌は新入生に長文書きが多かったらしく、かなり分厚いものになりそうとのこと。このサークル誌が初仕事の後輩Tくんの顔が微妙に引きつっておりました。そんなお忙しい彼に原稿用紙換算80枚近くになる作品を今日渡した駄目な先輩は私です。いや、申し訳ない。


 なお、当然のことですが、上記のプリンタヘッドの清掃方法を試す際は自己責任でお願いします。壊れたから謝罪と弁償を求めるニダと言われても、僕としては対処のしようがないので(苦笑)。

*1:と、ここまでが実は枕。

*2:この部分が本題だったはずが、完璧に主従が逆転してしまっている