サークルの茶話会

 新歓の時期ですので、例によって行ってきました。正直、こういった初対面の人と長々話す、しかも話すのは主にこちら側というシチュエーションはあまり得意ではない。


 文芸研究会に来るんだから本好きだろ? 本の話で良いじゃん、といわれる向きもあるかもしれない。それは半分は正解だが、半分ははずれだ。
 一つは来る人が皆、本好きというわけではないことだ。好きな本は何? と聞いて、国語の教科書くらいしか読んだこと無いです、といわれた時は思わず力が抜けた。これでは話の続けようがない。


 もちろん、本好きな人もいることにはいる。しかし、好きな作家は何? という質問に対する答えが「三島由紀夫」だったりするともうお手上げだ。『潮騒』や『仮面の告白』といった名前は知っているが、不勉強な僕はどちらも読んだことがない、後は割腹自殺したことくらいしか知らないのである。
 「坂口安吾」と答えてもらえば、いささか希望も持てるが、『不連続殺人事件』という単語を出しても「は?」という顔をされるだけである。おとなしく『桜の森の満開の下』くらいは読んでおくべきだったのだろう。
 中には「ライトノベルしか読みません」という剛の者もいたのだが、『キーリ』辺りは名前しか知らないのでパスするよりない。


 と、いうわけで、相手の質問にある程度答えた後は、観測気球をいくつか上げて、食いついてきた話題を膨らませて話をつなげるという、およそ会話において難易度が相当に高いとされることを連続してやらねばならぬので非常に疲れるのだ。何しろ入ってきたばかりの一年生だから、学部の勉強について話振ってもイマイチ要領を得なかったりする。ひどいのでは「経済学部と経営学部の違いが分からない経済学部生」がいた。見りゃ分かるじゃん、画数が違うだろ(違。


 とはいえ、疲れるのは最初の1時間くらいで、後は何となく慣れてくるし、ノリで話せば何とかなる部分もある。僕ばっかりが相手するわけでも無いからね。しかし、今日みた一番の剛の者はいきなり「オタク宣言」をした某新入生君で、「アニメや漫画、ゲームしか見ませんし、小説はライトノベルしか読みませんし、描きません」みたいなことを言ったのには恐れ入った。
 また、話の流れで今年は一年生の女の子(で茶話会に来ている人)が少ないねぇという話になった時*1、「いや、僕、女の子には興味ないんですよ。リアルで*2」と言ったのにはビビった。僕はてっきり「やらないか」な人かと思ったのだけど、そうではなく虹専門なんだとか。


 って、それ初対面で言うこと違うやろ


 と、言うわけで、ちょっと疲れたけど、初めて同じ学部の後輩も入ったし、まぁ、いいや。法学部はマイノリティなんだよねぇ。部室自体は近いんだけども。


 そういや、部誌に載せた作品が元でロリコンショタコン疑惑が知らぬ間に浮上していたのだけど、むむむ。僕の属性はそこではなく、眼鏡っ娘ボクっ娘だよもん……って、言い訳するわけにもいかないしなぁ。いやぁ、難儀なことだ。

*1:マジレスすると、私は量より質だと思っているので、量の多寡にはさほどこだわらない。

*2:何か同じような台詞を高校時代に聞いたような気がする