健康スポーツ科学実習第7回 『欠席者二名』

 さて、グループ対抗団体戦の開幕戦を勝利したことは先に書いたとおりですが、波に乗るためにもここは連勝といきたいところ。敵チームは前回の試合に負けている相手なので、勢いで勝るこちらが押せるはず……と思いきや、なんとチームの内二人が欠席するという大惨事。しかも、残った二人が実力的に高い人なら良いけど、僕とチーム内では一番力で劣る女の子という悲惨さ。
 一応、一人シングルス2回+ダブルス1回、と一人3回試合をこなせば団体戦として成立するので、試合自体は出来るのだけど、口で言うほど簡単に出来るものでもないのである。だって、疲れるし。
 相手チームの実力を見るに、それほど下手な人はいない。と、なれば高めの球に対する反応に難があるチームの女の子に勝利を期待するのはいささか酷である。僕が二連勝した後、ダブルスでも勝つ、これしかないと思い第一試合に臨む。
 この試合は僕の方が強いだろうということで、ハンデを負うことになる。与えられたハンデは「一回返球するごとにスクワット一回」というもの。しかし、僕は運動神経が良い方ではないので、スクワットをしながらスムーズに返球できるわけがない。ちょうどしゃがんだ状態の時に相手の返球が来るのだ。しゃがんだ状態で出来ることといえばカットかドライブかロビングくらいだろうが、事前の協定で「カットは駄目」ということになっていたので、仕方なくモサカドライブロビングで返球する。と、面白いように相手がミスをする。別にカーブもかけてないのにだ。そんなこんなで第一セットを取る。
 ここで相手からハンデを変えようとの申し入れ。「眼鏡をとってもらおうか」との言葉に、仕方ないとうなずく僕。はずすと両目で0.1あるか微妙だったりするが、何とかなるだろう。そうしたら、本当に何とかなるもので、台の端がぼやけるせいでかえって細かいコントロールに気を遣うことなく強い球を打てるようになった。このお陰で2セット連取し、第一試合は勝利。
 第二試合は相手チームの女の子(眼鏡っ子ツインテールのオタクキラー)との試合。いかに相手がオタクキラーであろうとも、今日の私はいつもとは違う。絶対に負けられない戦いがそこにはあるのだ、と思って試合に臨むも「左手でペンハンド+5点相手にあげる」という重すぎるハンデの前に為す術無く敗退。別の台で行われた女の子の試合の方も二連敗で、この時点でゲームカウント1−3で負けは決まっているわけだが、ダブルスまできっちり行う。ここで勝ってゲームカント2−3にしておきたかったのだけど、力及ばず敗れ、結局1−4での敗北。
 試合が「欠席の二人に怒られちゃうね」といじましいことをグループの女の子が言ってたのが印象的でした。てか、来いよ二人ともー。